割り箸とマイ箸

『マイ箸』という言葉をご存知でしょうか?
近年のエコブームの影響もあり、外食先で使い捨ての割り箸を使わずに、自分専用の箸(はし)を持ち歩いて食事する箸のことを"マイ箸"と言います。近年、マイ箸を推奨する運動やキャンペーンが行政や企業、市民などにより行われ、マイ箸をもつことが一種の流行にもなりました。

箸とは、ご存知の通り中国や日本など主にアジア諸国で食事の際に食べ物をはさみ取るのに使う木や竹でできた2本の棒のことです。『割り箸』が誕生するまで飲食店では、洗ってくり返し使う塗り箸が使われていましたが、昭和に入り割り箸の大量生産が可能になったことにより、外食産業の間に広がっていきました。その後、衛生面の配慮も手伝って割り箸の需要が拡大し、国内だけではなく海外からたくさんの割り箸が輸入されるようになったのです。

しかし、割り箸の存在は、使い捨ての象徴としてしばしば批判の対象とされ、箸と環境問題との関係についてはさまざまな主張や意見があり、これまで幾度となく議論が起きています。

  1. 割り箸は衛生的なだけでなく、間伐材や端材を使ってつくるため資源の循環利用に役立つ
  2. 割り箸は基本的には使い捨てであり、原料となる木材は国内ではなく途上国や新興国の森林などを伐採して調達することが多いため、使用を減らすべきである

実際に、日本国内で割り箸は年間約250億膳使われており、そのほとんどが中国からの輸入品です。このような世論を受けて、マイ箸の先駆けとなる「持ち箸運動」が起きたこともあります。こうした背景も手伝って、マイ箸の推進運動と割り箸の使用自粛は同じ土俵で議論されることが多くありました。

ではなぜ国産の割り箸が使われていないか、それは単純にコストの問題です。国産の割り箸は、輸入品のものの数倍も高い値段になります。

「それじゃあやっぱり"マイ箸"が環境にいいのではないか?」と思われるかもしれません。
輸入割り箸の一方、国産割り箸の原料となる間伐材は、元々森を管理し、育てるために、切ることが必要な木であり、間伐材を使った割り箸なら、森林伐採などの悪影響はありません。そのため環境のことを考えると、国産の割り箸を使ったほうがいい!とも言えるのです。

割り箸と環境問題

割り箸は、使い捨ての象徴としてしばしば批判の対象とされる。1940年頃からすでに割り箸の使用は批判されている。その後もたびたび論争が巻き起こっている。今日に繋がる森林破壊の観点からの批判は1989年に「割り箸を使用することにより熱帯雨林が破壊される」という報道が発端であった。国内産の割り箸においては間伐材や木材加工時における捨てられるゴミ(廃材・残材・余材等木材として利用価値の無いもの)から割り箸や爪楊枝にして販売し、その収益を植林に利用するなどしていたものであり、国内産の割り箸を使う分には森林破壊への影響はほとんど無い。むしろ、間伐材を使用することにより木の腐敗が防げる。ただし一部の間伐材については、最新の木材加工技術を以てすればコストがかかるが他の利用法がある。また、どの国で作られた割り箸であろうと、一度きりの使用で焼却し、CO2が排出される。

2006年、日本で使用された割り箸の98%は輸入品であり、その内99%は中国からの輸入品であった。輸入品の多くは、割り箸などを製造するために伐採した材木を用いており(ポプラは植林材を使用また建材には不向きでパルプ用材の中から径の太い15cm - 30cmの物を使用している)、乱伐や使用後の箸の焼却によるCO2の排出など、環境問題への影響がある。中国では、輸出向けの割箸製造が増えるにつれて、自国内でも消費が増えており、皆伐が進む方向にある。一方、生育の早い竹の利用を進めるなどの動きもある。また、割り箸生産地として森林が乱開発から守られ、その分植林されている。

ただしCO2の排出に関して論じるにはカーボンニュートラルの概念の理解が必要であり、これを理解しないままで考察すると誤った環境問題認識が生まれることになる。焼却時には一時的にCO2が発生するが、これは原料となる木材が大気より吸収(炭素固定)したものを大気中に戻しているだけなので、原料の木が生長する前後で見ればCO2は増減していないことになる。化石燃料の燃焼によるCO2の排出についても大気から吸収したものを大気に戻す行為であるが、これはCO2を固定したのが有史以前からと木材に比べてきわめて長い(CO2増減の基準は、CO2が地中に固定された状態)上に再固定に時間がかかるため、環境問題として取り上げられている。したがって「CO2をいつから固定していたか」と「CO2の再固定性」の2つがポイントとなり、竹のように成長が早ければCO2に関しては問題にならない。むしろ廃棄された割り箸を輸送するときに発生するCO2は化石燃料由来のものであるため、環境問題としてはこちらについても考える必要があり、ごみ問題としての側面も持ち合わせている。

中国では2006年11月より資源保護政策の一環として輸出関税10%が付加されるようになった。このため、割り箸を大量に使用する飲食業界では、値上がりや輸入中止などのリスクが危惧されている。松屋フーズや吉野家のように、割り箸を取り止め、通常の箸(かつて学生食堂や社内食堂、大衆食堂などで使われていたもの)に切り替えた飲食チェーンもある。

日本では、外食時にも割り箸を使わず、自前の「マイ箸」を使う運動を進めている団体もある。また、韓国では自国の文化の保護とCO2排出量の抑制を目的として、割り箸に多額の税金を課しているため、ほとんどの飲食店では鉄箸を洗って繰り返し使用している。しかし、その箸を洗浄する際の洗剤による水質汚染の問題や、割り箸の替わりに石油を原料とするプラスチックの箸を使用している場合もある。

また、中国から輸入された割り箸に二酸化硫黄などの漂白剤・防カビ剤・防腐剤が多く残留しているものがあり、人体への影響も懸念されるため、厚生労働省が監視している。

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